勅を奉るに請に依れ

助からないと思っても助かっている

ef1期感想

ef - a tale of memories  全12話


凝りに凝った演出のわりに、単純でストレートな物語だった。テーマである「忘れたくない想い」つまり「記憶」が活かされたのが、千尋と蓮治の物語だけ(他の2組にもなくはない…)だったというのは残念だけど、肝心のそこが良い感じの展開だったから十分満足。OP含めて全編にわたる斬新かつ実験的な演出も見てて飽きなかった。2期やるだけはあるな、と感じた秀作。

ただし、

これ別に3組である必要なくね?
千尋と蓮治の物語だけでよくね?

という結論には至らざるを得ない。

単純に物語の質と言う面から見て、紘とみやこの物語はあまりに短絡的かつ陳腐。尺の関係なのかもしれないけど、ちょっと私には理解できないレベルの飛躍ぶり、加えてセリフがいちいち陳腐で正直辛かった。ラブコメじゃなしに、真面目に物語作るのならもう少し丁寧にやってもバチは当たらないと思う。オサレ演出がそのひどさを更に目立たせているから余計タチが悪い…。

もうひとつ残念だったのが、千尋と蓮治の物語が他の2組と何らかかわりがないまま完結してしまったこと。私の勝手な思い込みだけど、ざわざわ3組出すからには、緻密に組みあがって相互に関係し合いながら展開するものだと思っていた。というかするだろ常識的に考えて。なぜ3組6人なのか、というのが最後までわからなかった。私が読み取れてないだけだろうか。


gdgd文句を言ったけども、一番大きく尺を取った千尋と蓮冶の物語は良かった。21世紀の新しいトレンド「記憶障害」の雛形とも言っていい出来。スイーツ向けの映画にすればそこそこ売れるレベル。その程度で考えるなら「良かった」ということなんだけど。(大分褒めてるつもり)


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OPは神の出来だろ…軽く3桁は見たね。
2話ラストからの流れも秀逸の一言。
ほんまシャフトさんのオサレ演出は他の追随を許さへんでえ。

エピックなBGMも良かった。
天門やるじゃん。