勅を奉るに請に依れ

助からないと思っても助かっている

萌え出でた

「親切で申しているのです。それともたれかお気に召した人でもいるのですか」
しらばっくれたことをいう。さな子は悲しくなったが、眼だけは青く研ぎすませて怒った顔をつくっている。
(それとも、このひとにはわからないのかしら)
「好きな殿御はおりませぬが、大嫌いな人ならさな子にもおります」
「ほう、たれです」
「坂本さま」
「これはごあいさつでした」
「さな子、ひかえろ」
好人物の重太郎は、はらはらしながら話題を変えた。


司馬遼太郎 『竜馬がゆく』1 373ページ



あぁ萌えたね!
れでぃばと9話とどっちが良かった?と問われたら、3分考えて「さな子」と答えるね。
そうです歴史小説とはこういう楽しみ方をするものなんです。
わりと本気で。